自己愛性人格障害と国際離婚

自己愛性人格障害者と離婚する決意をしながらもまだまだ決着がつかない海外在住者の独り言です。

自己責任という言葉の呪縛

私は元々、愚痴を言うのは好きではない。

愚痴を言うくらいなら、改善策を探したいと思っているからだ。

愚痴を誰かに言うこともしてこなかった。

そんな時間がもったいないし、

愚痴を言ったところでスッキリなんかしないからだ。

もちろん、愚痴を聞かなきゃいけない人にも申し訳ないと思ってた。

だから、愚痴はあまり言ったことがなかった。

言ったとしても、愚痴には聞こえないように、

くだらないギャグみたいにして、一人でおちゃらけて、笑い飛ばしていた。

私の心の声は、誰にも言ってこなかった。

それは、こういう自分の性格に依るものであったが、他にもあった。

 

それが、自己責任という言葉であった。

 

結婚して、自分が明らかに不幸であること、

逃げ出せない迷路に迷い込んでしまったことは、

かなり早い時点で気付いていた。

でもなんとかなる!

なんとかしてみせる!と、強く思っていた。

子供たちのために。

それだけを思っていた。

だって、自分がしたことだから。

自分がこの相手を選んでしまったのだから。

自分の責任だから。

 

これが、この言葉が、どんどんどんどん重荷になっていた。

周りに、誰かに相談したい、と思ったことも何度かあった。

でも、いつもおちゃらけていた私には、それをするのが怖かった。

 

そして、こう言われるのが嫌だった。

 

でも、自分で決めたことだからね。自己責任だよね。

 

言われたことも、実際あった。

 

私は、それからもう何も、誰にも言えなくなってしまった。

 

おちゃらけて、毎日の生活をギャグにして笑い飛ばすのも、

日に日に嫌になっていた。

 

人と会うのも、嫌になっていった。

 

どうせ自己責任。

どうせ、わかってくれない。

そう、自分が全部悪い。

 

そう思うようになっていた。

 

感情をなくした。

嘘の笑顔がうまくなった。

適当に話を合わせるのがうまくなった。

 

私は、自分のことを人形だと思うようになった。

何にも感動しなくなった。

 

嬉しいことがあっても、本当はどうでも良かった。

 

嬉しいとか、楽しいとか、なくなった。

 

私は、これで生きるしかない。

そう心に決めた。

でも、子どもたちが気がかりであった。

 

私は、自己責任だろう。

でも、子どもたちにその責任はない。

 

なぜ、子どもたちが苦しまなきゃいけないんだ?

それも、私の自己責任の結果によるものなのか?

 

苦しかった。悩んだ。

誰かに聞いてほしかった。

 

2年前、日本に戻っているとき、相手からのモラハラメッセージが届き、

私の顔が豹変したことを、私の母は見逃さなかった。

 

母は薄々勘付いていた。

でも、私が何も言わなかったから、母も何も訊けないでいた。

 

私は、自分が手術したこと以外の話を全部、母にした。

私は、淡々と母に話した。

感情をなくした私には、こんな話で感情が揺さぶられることはなかった。

母は驚愕し、狼狽した。

 

すぐに別れなさい!

と、私に言った。

 

そこで、私の感情が出てきた。

怖いという感情が出てきた。

 

私は、母に訊いた。

そんなこと、できるのかな?

別れるなんて、出来るのかな?

 

母は表情を変えず、こう言い切った。

出来るのかな?じゃなくて、するんです!

 

それを機に、私は信頼している人に話をするようにした。

 

誰も私に、自己責任などと、言わなかった。

離婚しなさい!と、みんなが言った。

今まで、よく耐えた。

もう充分だよ。

これからは、自分を大事にしてよ!と言ってくれた。

 

私は、自己責任だから、離婚できないと思ってた。

 

でも、今の私はこう言う。

私は、自己責任で離婚する、と。

 

結婚してしてしまったのも、私の自己責任なら、

その相手を見限って離婚したいと思うのも、私の自己責任だ。

 

自己責任と言う言葉に悩まされていた。

 

この言葉は、今でもあまり好きでないかもしれない。

 

でも、もし誰かが離婚を決意した私を詰るなら、

離婚するのは、私の自己責任!と堂々と答えたい。

 

子どもたちが可哀想!と言おうものなら、

それも、私は責任持ってやる、と答える。

 

子どもたちが可哀想、なんて、本当は赤の他人には言われたくないけどね。

そういうこと言う人も、その発言に是非、責任を持って欲しいけどね。

 

 

私は、感情を取り戻し、毎日の変化に敏感になった。

楽しいことが増えた。

子どもたちと、心から笑うことができるようになった。

 

離婚はまだまだ出来てないけど、

それも自己責任で頑張るしかない!

 

自己責任と言う言葉に悩まされていた。

そのせいで、色々と思いとどまってしまっていた。

 

でも今は、それを逆手に取るくらいの強靱な精神を、

私は持っている。

 

自己責任で、色々やってやる。

やってみせる。